日経ニュース2023年7月24日配信でこちらのようなトピックが取り上げられていました。
荷物の3割が運べなくなる? 迫る物流2024年問題
日経ニュース https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD116WN0R10C23A7000000/
これについて経緯やデータなどを解説してみたいと思います。
今運送業界は2024年問題に揺れている。
厚生労働省の「働き方改革」で労働時間特に残業時間の規制や、労働の間隔(インターバル)などの時間が決められました。この規制は5年以上前に決定されたのですが、運送業や医療など一部は2024年まで適用が免除されていました。しかしながらこの期限が2024年4月1日から施行されるため、いま運送業で大きな問題が起こっています。
1人の労働時間を短くすれば、長時間の業務を続けるためには2人必要という考え方が単純にできますが、もともと、人で不足の業界で、人が集まりません。
例えばタクシー業界では隔日24時間勤務ができなくなり、運転手不足で街中のタクシーが減っております。バスも運転手不足で路線の間引き運転が行われるようになりました。
トラック運送ではもっと深刻です。平成2年の貨物自動車運送事業法施行以降、トラック運送事業の規制緩和によって新規参入事業者が急増し、平成19年には1.5倍の6万3千者を超えたが、輸送授業が伸び悩む中で事業者間の競争が激化し、事業者の増加が鈍化、新規参入と退出事業者がほぼ拮抗し、ほぼ横ばいの状況が続いており、激しい競争が続いている中で、労働時間の短縮と、燃料高騰が経営を圧迫しているのです。
こうした中でさらに深刻なのが「人手不足」です。トラック運転手の有効求人倍率は令和5年6月段階での有効求人倍率は2.02倍と大変求人難な状況です。
また、運転免許の規制で若者を採用してもトラックにすぐ乗れるわけではありません。準中型免許(積載量2~4.5トン未満)は18歳から取れますが、その上の中型免許(積載量4.5~6.5トン未満)は20歳以上で普通免許を取得後2年以上の運転経験が必要、大型免許(積載量6.5トン以上)など、免許取得に時間かかり、トラック運転手の高齢化が進んでいます。